毎年の確定申告で経費として使っていた減価償却費は、耐用年数が終わるとゼロになります。それだけで不動産所得が増え、税負担が上がります。
減価償却費がなくなると不動産所得が増加し、所得税・住民税が上がる。家賃収入や他の経費が変わらなくても、減価償却費の消滅だけで税額が上がる。
減価償却費は現金の支出を伴わない経費です。帳簿上は費用として計上されますが、実際には毎年その分のキャッシュが手元に蓄積されています。
言い換えれば、償却期間中は「税金を払わずに手元に残したキャッシュ」が年々積み上がっている状態です。このキャッシュをどう活用するかが、長期的な資産形成のカギになります。
たとえば、蓄積したキャッシュを次の物件取得の頭金に充てたり、大規模修繕の資金として積み立てたりすることで、節税効果を次の投資活動につなげることができます。減価償却の終了は「節税の終わり」ではなく、蓄積したキャッシュを活用する局面への転換点と捉えるとよいでしょう。