シミュレーターで確認
給与所得と不動産所得はどうやって合算するか
2-03-① 確定申告期間(2/16〜3/15)
答え
日本の所得税は総合課税が原則です。給与所得と不動産所得はそれぞれ計算したうえで合算し、合計所得金額に対して税金を計算します。申告書第一表の「合計⑫欄」がその集計欄にあたります。
不動産所得が赤字になった場合は損益通算が適用され、給与所得から差し引くことができます(一定の例外あり)。
根拠・参照
所得税法 第22条
総所得金額の計算(総合課税の原則)
e-Gov →
所得税法 第26条
不動産所得の計算(総収入金額-必要経費)
e-Gov →
タックスアンサー No.1370
不動産収入を受け取ったとき
国税庁 →
タックスアンサー No.1410
給与所得控除(計算表)
国税庁 →
タックスアンサー No.2250
損益通算(給与所得と不動産所得の合算)
国税庁 →
申告書上の流れ
給与収入
600万円
↓ 給与所得控除
436万円
第一表 ③欄
+
不動産所得
▲60万円
収入120 − 経費80
− 償却100
第一表 ③欄
=
合計所得金額
376万円
第一表 ⑫欄
(損益通算後)
損益通算の詳しいルール(適用できないケース等)は次の論点(2-03-②)で解説します。
例題(固定数値で確認)
例)給与収入600万円・物件1件保有のケース
| 給与収入 | 6,000,000円 |
| 給与所得控除額 | △ 1,640,000円 |
| 給与所得 | 4,360,000円 |
| |
| 不動産収入(家賃) | 1,200,000円 |
| 経費(管理費・固定資産税等) | △ 800,000円 |
| 減価償却費 | △ 1,000,000円 |
| 不動産所得 | ▲ 600,000円 |
| |
| 合計所得金額(損益通算後) | 3,760,000円 |
自分の数字で確認
ミニシミュレーター
※ 詳しい税額計算はシミュレーターの Tab①(給与)・Tab②(不動産)・Tab⑤(合計)で確認できます。
コラム:税率差による節税
年収1,800万円の方が、5年超保有の不動産で得をする理由
高所得のサラリーマン大家が不動産を5年超保有して売却すると、減価償却と売却時の税率差を利用した節税効果が生まれます。
給与所得の限界税率(年収1,800万円)
50%
所得税40% + 住民税10%
長期譲渡所得の税率(5年超売却)
約20%
所得税15% + 住民税5%
- 保有中減価償却費が不動産所得を赤字にし、給与所得と損益通算。50%の税率で節税効果を得られる。
- 売却時売却益は長期譲渡所得として分離課税。税率は約20%で済む。
- 税率差経費(減価償却)は50%の税率で控除を受け、売却益は20%で課税される。この非対称性が節税の源泉。
注意点:① 保有5年以下(短期)は約39%と高くなります ② 土地取得分の借入金利子は損益通算不可(租税特別措置法第41条の4) ③ 年収1,800万円超の方は本サービスの対象外となる場合があります。個別の節税シミュレーションは三島会計事務所にご相談ください。
参照
租税特別措置法 第31条
長期譲渡所得の課税の特例(税率約20%)
e-Gov →
租税特別措置法 第32条
短期譲渡所得の課税の特例(税率約39%)
e-Gov →
タックスアンサー No.3208
長期譲渡所得の税額の計算
国税庁 →