「取得価額=購入代金」と思っている方が多いですが、税務上の取得価額はそれより広い概念です。物件を取得するために直接要した費用はすべて取得原価に含めます。取得価額が大きいほど減価償却費も増えるため、正確に把握することが節税に直結します。
取得価額の計算式
取得原価に「含まれるもの」と「含まれないもの」を整理します。
重要:取得価額は「土地」と「建物」に分ける
取得価額を計算したあと、土地分と建物分に按分する必要があります。減価償却できるのは建物部分のみで、土地は償却できません。按分方法は次の論点(1-01-⑥)で詳しく解説します。
ケース:中古マンション1室を購入した場合の取得価額の計算(ローン事務手数料を取得時経費採用)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売買価格(土地・建物一括) | 20,000,000円 |
| 仲介手数料(税込) | 726,000円 |
| 登録免許税・司法書士報酬 | 180,000円 |
| 不動産取得税(後日納付) | 300,000円 |
| 火災保険料(5年一括) | 80,000円 |
| ローン事務手数料 | → 取得時経費として計上(取得原価に含まず) |
| 取得価額合計 | 21,286,000円 |
このうち建物分に按分された金額が減価償却の計算対象となります。土地分は償却できません。
参照・根拠