1-01-① 調べる・わかる
不動産賃貸業を始めるのに、
資格や届出は必要か
対象:白色申告を選択するサラリーマン大家さん(初年度)
結論:資格も届出も不要です。物件を購入してそのまま賃貸を始められます。必要なのは、毎年2〜3月の確定申告のみです。
① 問いの背景
「不動産を買って貸す」と聞くと、何か免許や届出が必要なのでは、と感じる方が多いです。不動産業者(売買・仲介)には宅地建物取引業免許が必要ですが、自分が所有する物件を自分で貸す行為(賃貸人)はこれに該当しません。
② 答えと根拠
白色申告を選ぶサラリーマン大家さんにとって、整理すると以下のとおりです。
- 宅地建物取引業免許 → 不要。自己所有物件の賃貸は「業」に該当しない(宅建業法第2条2号)
- 個人事業の開業届出書 → 不要。提出しなくても確定申告は可能。法律上も義務ではない(所得税法第229条は提出を求めるが、未提出への罰則なし)
- 青色申告承認申請書 → 不要。白色申告を選ぶ場合は提出しなくてよい
- 消費税の届出 → 不要。家賃収入は消費税非課税。課税売上1,000万円超にならない限り免税事業者のまま
開業届を「あえて出す」ケースとは
義務ではありませんが、屋号付きの銀行口座を開設したい場合や、将来的に青色申告への切り替えを検討している場合は、開業届を提出しておくと手続きがスムーズになることがあります。急ぐ必要はありません。
③ 具体例
ケース:2026年4月に中古マンション(1室)を購入し、6月から賃貸開始(白色申告)
- 購入後にすること → 特になし。物件管理・家賃収入の記録をつけ始めるだけでOK
- 年末にすること → 収支の集計。ローン残高証明書・各種控除証明書を保管
- 2027年2〜3月 → 令和8年分の確定申告。収支内訳書(不動産所得用)を作成して提出
物件を購入してから最初にすべきことは、書類の整理と収支記録の開始です。届出や手続きに時間を使う必要はありません。