📅 年度末準備(12〜1月)

論点 1-02-①

ローン利息のうち土地取得分の利息はどう区分するか

ローンを組んで投資用不動産を購入した場合、支払利息は全額必要経費になります。しかし土地取得に対応する利息については、損益通算に制限があることを年度末までに把握しておく必要があります。
📋 租税特別措置法 第41条の4

土地取得のための借入金の利息は損益通算が制限される

不動産所得が赤字の場合、その赤字のうち「土地取得に係る借入金の利息」に相当する部分は、給与所得との損益通算ができません(租特法41条の4)。

建物優先充当方式:ローン残高のうち、まず建物の取得価額に充当し、残った部分を土地取得分の借入とみなす

例題で計算を追う

取得価額 土地
1,500万円
取得価額 建物
1,000万円
年末ローン残高
2,200万円
年間支払利息(合計)
44万円
不動産所得(利息控除後)
△30万円(赤字)
STEP 1
ローン残高を建物・土地に配分する(建物優先充当)
年末ローン残高 22,000,000円
建物の取得価額 10,000,000円
建物分残高(残高と建物取得価額の低い方) 10,000,000円
土地取得分の残高 = 22,000,000 − 10,000,000 = 12,000,000円
建物 1,000万
土地 1,200万
建物分:1,000万円 / 45.5% 土地分:1,200万円 / 54.5%

※残高が建物取得価額を下回る場合、土地取得分残高はゼロになります

STEP 2
土地取得分の利息額を計算する
年間支払利息(合計) 440,000円
土地取得分の残高 12,000,000円
年末ローン残高(合計) 22,000,000円
土地取得分の利息 = 440,000 × (12,000,000 ÷ 22,000,000) ≒ 240,000円

(取得価額比で単純按分した場合:264,000円 差額:24,000円)

STEP 3
損益通算できる金額を判定する
不動産所得の赤字 △300,000円
土地取得分の利息(損益通算制限額の上限) 240,000円
損益通算できない金額
240,000円
赤字のうち土地取得分の利息に相当する額(24万円)は通算不可。残り6万円が通算対象。
実際に給与所得と損益通算できる赤字
△60,000円
この6万円分のみ、給与所得から差し引いて所得税・住民税を軽減できます。
⚠️ 返済が進んでローン残高が建物取得価額(1,000万円)を下回ると、土地取得分残高はゼロになり損益通算の制限も消滅します。また、赤字が土地取得分の利息以下の場合は赤字の全額が通算できません。

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参照・根拠

← 前の論点

年末に保管すべき書類は?(1-02-②)

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